森本幾子 研究室紹介

文字と足で経済の歴史を学ぶ

 

経済情報学部経済情報学科 教授 

森本 幾子 MORIMOTO Ikuko 
専門分野:流通経済史

 

自己紹介

私は、人文学部(歴史学)出身ですが、卒論や大学院から商品や情報の流通に強い関心をもち、出身地(徳島県)の廻船問屋研究を本格的に行うようになりました。研究は、基本的に大福帳という古文書を解読し、商品・数量・金額・取引先などを分析することによって、当時の市場構造を考察します。江戸時代は閉鎖的なイメージがありますが、全国的な商品流通・金融・情報ネットワークによって、現在につながる高度な経済システムがすでに構築されていました。また、研究対象である廻船問屋の取引先地域(北海道~九州地域まで)まで実際に足を運んで、古文書をはじめ、港の景観や町並みを調査することも、流通経済史を学ぶ楽しみの一つです。


尾道白砂糖取引の仕切状(石川県輪島市教育委員会所蔵角海家文書)

 

研究室紹介

森本研究室では、「文字」と「足」を大事にしています。「文字」とは経済史研究の基礎である「古文書を解読する」ことです。例えば尾道商人が取引する際の「仕切状」やその家に残る「手習本」を読むことによって、当時の経済社会の特徴を学びます。「足」とは、実際に現地に赴いて、その地域の景観・風土・町並みを「体感」し、そこで生活する人々の話を「聞く」ことです。3年生は、土日および夏季休業中を利用して尾道・宮島などの近場のほか、遠方へもフィールドワークに出掛けています。4年生は、卒論であらためて地元の経済史を研究する学生が多いです。


尾道・持光寺さんで「にぎり仏」を作りながら、住職さんに尾道の歴史についてレクチャーしてもらいました。

 

また、フィールドワーク後には、「尾道の歴史的遺産をどのように集客に結び付けるか」というテーマでアイデアを出し合い、地域の課題解決に向けた考察も行っています。

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