公開日 2025年09月22日
本学経済情報学部は、台湾にある国立嘉義大学管理学院と複数の学術協定を結んでいます。
両大学間での学生の交換留学や二重学位協定(本学及び国立嘉義大学での学位取得)、合同研究カンファレンスなどを実施しています。
これまでにも1年あたり数名ほど台湾からの留学生が編入・留学しています。
また2023年9月より、協定を結んでからでは初めてとなる本学部の日本人学生が二重学位制度による長期留学をスタートさせましたが、今年度無事すべてを修了して帰国しました。
両大学の学生による文化的・学術的交流は順調に継続しています。
2年に1度開催する合同研究カンファレンスは、今回で4度目の開催となりました。
尾道商業会議所記念館を会場とし、先方からは潘治民応用経済学科長をはじめとした9名を迎え、多くの先生方にお越しいただきました。
本学部からも多くの教員、学生が参加しました。
今回本学からは教員以外に、大学院生2名および学部生1名が口頭発表を行いました。
嘉義大学からの交換留学で本学の大学院に通う劉哲麟さんは「Featurization for City Tourism Analysis utilizing Posted Photographs on SNS.」のタイトルで、「SNSに投稿された、自然風景や街の景観などの画像の特徴を観光情報と照合して役立てること」に関する分析を英語で発表しました。
大学院生の日高史奈さんは、「A Proposal for Visualizing Open-Ended Responses in Course Evaluations.」のタイトルで、「『楽しい』『難しい』といった、文章に出現する感情を伴う言葉をポジティブかネガティブか機械学習で判別させて、大学での講義の学生による評価を理解しやすいものにすること」に関する分析を英語で発表しました。
学部生の岡田実久さんは、二重学位制度による長期留学の制度の下、台湾で2年以上勉強してきた学生であり、「日台間におけるFDI分析」のタイトルで、「台湾や日本における相互の企業による直接投資が、産業別でどのように進んできたか」の分析を中国語で発表しました。
いずれも、フロアからの質問が絶えず、両大学間、教員間、学生間で活発な議論が交わされました。
この後も、嘉義大学の情報管理学科から本学の経済情報学部へ、協定を利用した新たな3名の留学生が編入予定です。
それぞれ有吉研究室、木村研究室、本田研究室で、人工知能などについて学びを深めるとのことです。
学術協定を通じて得られる恩恵は、様々な形で本学の学生にも共有されます。
大学で勉強する場面はいくつかありますが、その中に研究室での学修があります。国際経営やマクロ経済、国際金融など、専門的に学ぶ研究室が存在します。
各研究室には、台湾からの留学生が在籍していることもあり、彼ら彼女らと日本人の学生が一緒に学んでいます。
こうした研究室内の日常の会話の中でグローバルな価値観を取り入れられる機会を、学生には大切にしてもらいたいと感じています。
今回の研究発表の内容等は、下のURLからご確認いただけます。
https://www.onomichi-u.ac.jp/docs/2025080700013/
参加した学部生の岡田さんからも、今回のカンファレンスを通じて、以下の通り感想を述べてもらいました。
「今回、尾道市立大学と嘉義大学のカンファレンスに参加し、二日間にわたり貴重な経験をさせていただきました。一日目は教授同士による研究発表が行われ、私はその場で自分の卒業論文「日台間におけるFDI分析」について中国語で発表をしました。多くの教授の前で、自分の研究成果を中国語で伝えることに大きな緊張を覚えましたが、同時にこれまでの努力を形として示す機会となり、達成感も強く感じました。二日目は遠足に同行し、台湾の先生方とともに観光地を巡りました。地元倉敷の魅力を伝えることができただけでなく、外国人の視点から見た倉敷・福山を改めて知ることができたのは大きな収穫でした。他の学生ではなかなか体験できない貴重な機会をいただき、大学生活の集大成として忘れられない思い出となりました。」